朔月秘話を読んで。

おはようございます〜。

2024年12月20日に第八回目の朔月秘話が公開されましたね。暁月のフィナーレの秘話なのかなあと思いきや、黄金のレガシー後の物語だったから、ちょっと面食らいましたが、でもとっても余韻の残る物語でした。

でね、いまさらではあるんですが、読んだ感想を書いておこうと思います。今回、改めて第一話から読み返したんですが、また新たに込み上げてきた感情があるんですよねえ。その感情が収まらないから、申し訳ないんですけれど、ここで吐き出させてください。

ではでは、ここより先は、ネタバレ配慮なしの感想語りとなります。朔月秘話はメインクエスト(黄金のレガシー含む)などのネタバレを含んだ物語ですから、コンプリートされてない方は、特にご注意くださいね!

よろしくお願いします。

目次

第一話「青は夢に溶け消ゆ」

ラザハンに滞在しているエスティニアンが、魔槍ニーズヘッグを通じて、過去の夢をみるお話です。

**

飄々と振る舞っているエスティニアンも、冒険者の知らないところで、いろんな因縁を引き受けていたんだなあと感じました。いちお、冒険者も竜騎士ですから、蒼の竜騎士としての因縁が降りかかっていてもおかしくないですけどね、今のところそういう兆候はないなあ、と安心していいやら申し訳ないやら、という複雑な気持ちです。

エスティニアンが見た夢に登場するハルドラスさんは、なんと申しましょうか、苦労人だなあと感じました。

や、そんな軽い言葉でおさまるような人生ではないんだけど、父王トールダンが竜を裏切ったために、その尻拭いに明け暮れた人生になってしまったんじゃ、と思ってしまってね、同情めいた気持ちを抱いたのです。

でも哀れだなあとまでは思いません。それでも竜との戦いに殉じたその覚悟を思えばね、そういう気持ちを抱くことはハルドラスさんを侮ることになると感じるからです。穏やかな御仁ではあるけれど、戦いは始まってしまった以上、終わらせることが難しいと強く痛感しながら、竜を屠ってきた人物に、哀れという言葉はちょっと合わない気がします。

ましてや、普通に生きていた親娘を、己の因縁に巻き込んだんだもの。

いや、わかってるんですよ。ハルドラスさんは自分のできるベストを選択した。依頼した。きっといろんな時代の竜騎士たちは、イシュガルドの民たちは、その時の自分に選べるベストを選択し続けた。そしてその結果、戦争は1000年続いてしまったんだよなあ、と思うと、元凶となったトールダン王に改めてその真意を訊ねたくなります。

トールダン王は、1000年、戦争が続く、竜の報復が続くと知っていても、やはり竜を裏切ったのでしょうか。

いずれにしても、竜詩戦争は終わりました。この先、今度こそ、竜と人の共存期間が長く続いてくれるように。今の穏やかさが、戦いに倒れた人々の心を慰撫してくれるように、祈ってしまいたくなるエピソードでしたねえ。

第二話「影の記録」

暁の血盟が解散したあと、サンクレッドがランジート将軍の人生に想いをはせる物語です。

**

お、重い。超弩級の重い過去をお持ちだったんですねえ、ランジート将軍。そして第一世界に渡ったミンフィリアが本当に過酷な道を歩んでいたんだなあと実感して、しょんぼりしました。あのミンフィリアなんだもの。暁の血盟盟主として懸命だったミンフィリアを思いだせば、そりゃ自分に鞭打つように歩み続けたんだろうなあと気づけました。

漆黒において、わたしはミンフィリアもリーンも、二人とも生きて欲しかったんですけれど、この物語を読んだら、少なくともミンフィリアはゆっくり休ませてあげたい、という気持ちになりました。だからハイデリンがミンフィリアを原初世界の星の海に導いてくれたことを、素直にありがたいなあ、という気持ちになりました。うん、よかった。

ランジート将軍は、ある意味ではサンクレッドと同じなんですよねえ。

いや、もっと明確に、光と影、という立ち位置にハマりすぎているのか。きっとランジート将軍も、ミンフィリアからたくさんの想いを受け取ったんだろうけれど、ミンフィリアの行く道を変えることができなかったんだろうなあ。彼だってきっと、ミンフィリアには生きていてほしいと願ったでしょうね、もちろん。

でも世界は過酷で、状況はミンフィリアを戦いの中に置き続けた。ある意味ではミンフィリアに導かれる立場でもあったランジート将軍にその状況を変える案はなく、結果、ヴァウスリーに賭けることになったというところに、ランジート将軍の人間的な一面--弱さというものが現れている気がします。

ミンフィリアたちの墓の前で命を絶ったランジート将軍は、わたしが生存を危ぶんだ時期のサンクレッドの姿と重なります。でも現実では、サンクレッドは生きて、ミンフィリアが愛した世界を守り続けている。二人の違いはどこからきたのか。ランジート将軍はミンフィリアだけだったけれど、サンクレッドにはリーンもいる。暁の仲間たちもいる。

それだけだったようにも思えます。

第三話「赫の邂逅」

ヒエンから招待を受けたラハのお話です。

**

思いがけない組み合わせだと感じましたが、意外にしっくりくる理由は、それぞれの来歴によるものでしょうね。どちらもガレマール帝国に蹂躙された国の出身。でもほんの少しの、歴史的な時間のずれによって違いがある。

川の流れのように、小さいはずの時間のずれが大きな違いとなって、二人の故国の状況を違えています。ラハの故郷コルヴァはガレマール帝国を本国とみなすようになり、ヒエンの故郷ドマはガレマール帝国から離れることができた。

でも完全に離れることができたのかといえば、そんなことはなくて、ドマを統べるヒエンすら、ガレマール帝国の影響を受けています。そりゃそうですよね、だってガレマール帝国の占領下で、思想も信念も育まれてきたんだから。

親世代と子世代の隔たりは、どの国でも存在するものですが、ヒエンの抱える隔たりはもっと深刻に、まわりが思っている以上に大きなものなのかもしれません。

だからこそ、ラハの言葉は輝くなあ。

いや、ラハって徹底的に、光属性の人だなあと強く感じる瞬間です。この人、確かに英雄ヲタクなんだけどさ、それだけの人じゃない。普通の人って英雄に憧れはしても、その憧れに殉じるってことはほとんどしないから! 憧れってなかなか厄介な感情で、時には卑近な自分を痛めつける感情にもなるから、憧れを適度に処理する人も多いと思うんだけど、ラハは徹底的に、その憧れに誠実であり続けるんですよね。

そして自分を戦いに投じさせて、憧れの英雄を救い出すんだから、本当に傑物ですよ、うん。

ってところに落ち着いたんだけど、あら。なんだかラハを褒め称えて終わりそうですねこのお話の感想……。

第四話「朔月の約束」

アメリアンスさんが発見する、アルフィノの日記にまつわるお話です。

**

思春期の男の子にとって、幼少時の日記を母親に読まれる羞恥ってどれほどのものだろう。

と思ってしまいながら、でも好奇心に負けて、わたしも読んでしまった。まあ、アルフィノだからね、ほがらかに笑ってスルーしてくれそうだよなあと思いつつ、その日記に記されているルヴェユール家の日常にほっこりしました。

幼いときからあの調子のアルフィノに手加減しない受け答えするフルシュノさん。大好きなおじいさまを友人たちに取られて不貞腐れているアリゼー。そしてそんな家族を包み込むアメリアンスさんとルイゾワじいちゃん。

素敵な一家だなあと感じます。オールド・シャーレアンきっての名門一家だという事実と関わりなしにね。この一家を取り巻く人との交流も、ほのぼのとしてしまう。ウリエンジェさんが本当に不器用でらしくてほっこりしました。

でもルヴェユール家の男たちには、鋼鉄の芯があって、そんな家族を離れても、あるいは家族の意向に逆らってでも、自分の信念を通すんですねえ。なんかこう、女性陣は本当に大変そうだなあ、と思いました。

アメリアンスさんとアリゼーは本当に傑物ですよ。うん。

第五話「深淵よりの呼び声」

アシエン・ラハブレアのお話です。

**

新生の、アルテマウェポン生誕秘話みたいなお話なんですけれど、さすがに暁月まで物語を進めたら、感覚が変わりますね。暁月の物語をコンプリートしているから、このときのラハブレアはどんな状態だったのか、それが無性に気になってしまう。あの誇り高いラハブレアがあのアシエンになって、どんな想いを抱いていたのか、疑問だったんですが。

わたしたちは、その答えを得ることは永遠にできません。

なぜなら新生時代において、アシエン・ラハブレアはすでに古代の記憶をほとんど失っていたからです。だからもう、ラハブレアはラハブレアじゃない。自分の口で唱えるお題目に踊らされた、哀れな悪役でしかない。新生時代の、ゾディアークを戒律王と呼び、崇め奉る姿に違和感を覚えていたけれど、本当にすべて忘れて、信じきっていたのね……。

容赦ないなあ、と感じました。

アシエンであることを選んだ人たちの、過酷な道のりがね。せめてそもそものきっかけを覚えていられたらよかったのに。それとも覚えていたら、アシエンではいられなくなるかな。逆に言えば、ラハブレアがこの有り様だったのに、ちゃんと正しく、過去を覚えていたエメトセルクやハイデリンが特異とも言えるのかしら。

それでも。ラハブレアの中には、アテナもエリクトニオスもいる。

その事実が本当の、あのラハブレアに残された最後の一線という気がして、切ない気持ちになりました。

第六話「ある旅人の軌跡」

冒険者を神域に誘う前の、デリックのお話です。

**

デリック視点で物事を見ると、とってもほのぼのするな、と感じました。ま、神様だからちょっとばかり世間ズレしていても納得なんですけれど、それにしたって指摘されるまでオポオポに気づかないなんてどうなの、と、ぷすっと吹き出しました。デリック視点のオポオポが本当に可憐で、もしやヒロインなんじゃって思ってしまいましたよ、わたし。

それにしても、あれから旅に出ているデリックはどんな方法で路銀を稼いでいるんだろうと気になっていましたが、なんとなく、心配しなくても大丈夫なような気がしてきました。ええ、神様ではなくなったとしても、デリックの、放っておけないオーラは変わってないはず! オポオポという守り手もいるから、きっとデリックの旅路は大丈夫なのよ! と思っちゃいましたねえ。通り過ぎる人がみな、ナチュラルにデリックの面倒を見ているところが面白い。

きっとむかしから、遠い遠いむかしから、きっとそうだったのよ。

このお話では、他に、冒険者との戦いを控えた神々の様子を知ることができます。特に、ビエルゴとラールガーが冒険者との戦闘の場をどう作ればいいのか、考え始めているところを見たら、もしかしてあの、はじめの神域に赴いて驚いた様子を見せたデリックの様子は演技ではなかったのかもしれないなあ、とも思っちゃいましたね。

神々の様子に、ほっこり和みました。楽しかった!

第七話「虚心の憧憬」

第十三世界を旅する、ゼロとゴルベーザのお話です。

**

あのあと、どうなってるのかなあ、って気になっていたんですよー! だからこの物語を読むことができて、本当に嬉しいです。ゼロも元気そうだし、ゴルベーザも、ノッケンも元気そう。たまにラザハンの辛い食べ物が恋しくなるんじゃないかなと思っていたんですが、そんなことはありませんでしたねー。ま、それなら安心。ちょいと複雑だけど。

この物語では、ゼロが妖異を食べない理由が語られています。

でね、わたしが特に嬉しいと思った理由は、ゴルベーザがゼロの理由に理解を示して、同じように妖異を食べないという決断を下したこと。だってさ、第十三世界の妖異って元人間じゃないですか。食べられた人間が、ゼロやゴルベーザに溶け込んだらどうなっちゃうの、って考えてたんですよね。フツーに妖異を食べまくっていたら、最終的に仲間となる妖異もいなくなっちゃうことにならない? とも考えていたから、ちょいと安心しました。

そういえば、ヴォイド関連で気になったことはまだあって。

暗闇の雲がいるじゃないですか。ヴォイドの魔王級妖異。あの子も、ゼロやゴルベーザの仲間になる予定なんですかね。や、2024年のクリスマスを迎えるころには、数々のヒカセンによって、暗闇の雲はめっためたに倒されまくると思うんですけど、その場合、どうなるのーと思っちゃった。ヴォイドの妖異だから、何度でも蘇るから大丈夫? 

でも逆恨みされたらやだなー、と思ったりもしちゃった。

滅は例によって詩人さんの脚色舞台なのかしら。だから大丈夫??

第八話「いつかの狩猟祭で」

狩猟祭の開催を検討しているラマチが、むかしを思い出す話。

**

いろいろな意味で「ありがとうございました」と手を合わせたくなるお話でした。そのくらい、面白かった。うかつにもわたしは、この物語に登場した「シャトナ族の綺麗なねえちゃん」がエレンヴィルだとは最後まで気づかなかったんですよねえ。とにかくむかしから、ラマチが勇敢な子で、エレンヴィルが冷静な子だったんだとわかって嬉しい。

そしてゾラージャ兄さんも、頼りになる長兄という感じで、嬉しかったな。

ゾラージャがたどった道は、たぶん思う以上に、家族と隔たれた30年が大きく影響してるんじゃないかなあとわたしは思っています。家族の誰がしらが悪いというより、30年間、独りであり続けたゾラージャが、己の中の毒を育てすぎて、その毒に負けてしまった、という感じがしたんですね。

だってさ、27歳になるまでゾラージャは、ラマチたちと家族であり続けたわけじゃないですか。

27歳になるまで、ゾラージャは踏みとどまっていたんですよね。まわりが支持する奇跡の子であり続けた。それは本人の生真面目さや、誇り高さ、自負心のおかげだと思うけど、毎日、顔を合わせているうちに、抱えたマイナス感情が薄れる一面もあったんじゃないだろうか。

それに、人間って自分のことを完全に、完璧に把握することってできないでしょう。

口ではこの子がかわいいと言っていても、瞳が冷たく冴えてることもあるし、逆もある。当人が相手を憎いと口にしていても、長い歳月を共にした存在への共感が隠れていることだってある。自分が浮かべる表情を自分で見ることってできないでしょう。鏡を見たとしても、つくろいが混じる。だから、ゾラージャが口にした言葉は彼にとっての真実だけど、すべてではないと思ってるんですよー。

だから、本人が思っている以上に、ゾラージャはラマチたちの家族だったんじゃないかな、と改めて思いましたねえ。

コメント

コメントする


目次